ウサギの臼歯不正咬合について

ウサギの歯は常生歯と呼ばれ、常に伸び続けるようになっています。大体1ヶ月で1cmくらいの速さで伸びると言われており、チモシーなどの牧草を歯ですり潰すことで、磨耗され過度に伸びないようになっています。
不正咬合とは、歯が上手く磨耗されないために通常より過剰に伸びてしまった状態のことを言います。
過剰に伸びてしまった結果、頬の粘膜や舌に傷ができてしまい、食欲が低下してしまいます。

今回、ウサギさんの不正咬合により食欲が低下してしまったウサギさんの症例になります。

ウサギの臼歯不正咬合の症例

症例は5歳7ヶ月のウサギさんで、不正咬合が原因で食欲が落ちていました。

麻酔をかけて大丈夫かを検査した上で、麻酔下で歯の切削を行いました。

右上顎の臼歯に過長が認められました。
左上顎の臼歯に過長が認められました。

それぞれ臼歯に不正咬合が認められたため、すべての歯に対して正常な咬合が可能なように切削し、麻酔を終了としました。
本症例も歯の処置後に食欲は元通りに回復してくれました。

ウサギさんの歯は生涯伸び続けるため、定期的に歯の処置が必要になります。

もしも、ウサギさんの食欲が無くなった場合はすぐに動物病院にご連絡ください。

執筆担当:院長 渦巻浩輔

この記事を書いた人

渦巻浩輔

2013年大学卒業後、埼玉県坂戸市のブン動物病院で4年間の勤務医を務め、犬や猫、エキゾチックアニマルの診療に携わる。2016年からは東京都の小滝橋動物病院グループに勤務し、CTやMRI、心臓外科、脳神経外科を始めとした高度医療施設に身を置き、2019年からは同動物病院グループの市ヶ谷動物医療センターにてセンター長を務める。高度医療に携わりながら地域の中核病院として診療を行なった。2022年11月、東京都板橋区赤塚に成増どうぶつ病院を開院する。日本獣医循環器学会・日本獣医麻酔外科学会・獣医アトピー・アレルギー・免疫学会・日本獣医エキゾチック動物学会所属。特に循環器・呼吸器の診療を専門とし、心臓病についてのセミナー講師も行っている。