モルモットの毛包腫について

毛包腫はモルモットで最もよく認められる皮膚の上皮性良性腫瘍です。臀部に発生しやすいとされていますが、どの部位でも発生します。
本腫瘍は巨大化しやすく、潰瘍状になることもあり、潰瘍化した部位から二次感染を起こすこともあります。
治療法は手術で摘出することですが、あまりにも巨大になると切除時に皮膚の縫合が困難になることがあります。

モルモットの巨大毛包腫の症例

今回は腫瘤が大きくなって自壊した症例です。

症例は1歳2ヶ月のモルモットで、7ヶ月前から腫瘤ができ、昨日腫瘍の表面が自壊して出血したとの主訴でした。

細胞診で毛包腫の疑いが強く、他に明らかな転移所見がないことを確認した上で、手術となりました。

手術前の毛包腫です。

本腫瘍は筋肉まで行っていたため、一部筋肉も切除して摘出しました。
上にも書いた通り、比較的巨大な腫瘍だったため、縫合にはやや苦労しましたが、幸いなことに欠損部などはできませんでした。

摘出し縫合後の所見

その後、抜糸の時にはモルモットさんもいつも通り元気になっていました。

抜糸後、傷口も綺麗になりました!
元気になって良かったね!

モルモットの皮膚腫瘤で一番多い毛包腫は良性ですが、巨大化すると摘出が困難になってしまう場合もあります。
もし、モルモットさんの皮膚に腫瘤ができてしまった場合は、動物病院に是非ご相談ください。

執筆担当:院長 渦巻浩輔

この記事を書いた人

渦巻浩輔

2013年大学卒業後、埼玉県坂戸市のブン動物病院で4年間の勤務医を務め、犬や猫、エキゾチックアニマルの診療に携わる。2016年からは東京都の小滝橋動物病院グループに勤務し、CTやMRI、心臓外科、脳神経外科を始めとした高度医療施設に身を置き、2019年からは同動物病院グループの市ヶ谷動物医療センターにてセンター長を務める。高度医療に携わりながら地域の中核病院として診療を行なった。2022年11月、東京都板橋区赤塚に成増どうぶつ病院を開院する。日本獣医循環器学会・日本獣医麻酔外科学会・獣医アトピー・アレルギー・免疫学会・日本獣医エキゾチック動物学会所属。特に循環器・呼吸器の診療を専門とし、心臓病についてのセミナー講師も行っている。